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  • 2010.06.17 Thursday
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せめて冒険者らしくII



***

 こんばんは、僕です。
蜜柑がおいしい季節になってきましたね。
ここのところ蜜柑ばっかり食べています。こたつに蜜柑。最強ですNE☆

 ネコはコタツで丸くなる、とはいいますが、僕の家にはまだコタツが設置されてないので、どういう反応してくれるか楽しみではあります。この子は沖縄育ちなので厳しい季節になるんじゃないかな・・・。

まぁ僕の寝床のど真ん中を占領してくれているわけで、そこに潜り込んでるから常にぬくぬくなんだと思いますけども。

もぞもぞ


 こんな感じ。どうみても尻をかくしてません。本当にありがとうございました。
苦しくないんでしょうか。この状態で数時間、うんともすんともいわずに寝てるので意味がわかりません。

 まぁ寝るときはこの馬鹿猫のせいで布団がぬくいのでとっても助かっています。僕が毛布に包まったあともモゾモゾと僕に密着する作業に戻るので湯たんぽ代わりに。
とても暖かいんですが、寝返りがうてない不具合。
寝返りをどうにか端っこで済ますと、今度はわざわざ回りこんできてまでして、同じポジションをキープしようとするのでうざったいです。

猫がいると冬はいいですね。


 さて、こないだの更新からだいぶ日が開いたんですが、その分頑張って続きを書いてみました。続きをとっとと書けと急かされるのは涙目フラグなんですが、続きを楽しみにしてもらえてるというのはうれしい事でもあり。

サーラメーヤのPOP場所が違うとか色々あるんですが、まぁそこは長い目で見ていただけると・・・。
皆の暇つぶしになれば幸いです。
元々文才もない、イタい申そうを文章にしただけなので・・・拙い所も多々あると思います。
そこはそれ、こいつバカだなぁ^^くらいに思って楽しんであげてください。
 
 多分喜びますw

これの続きは、考えてはあるけれど表現が難しくて悶絶しそうなので、また気が向いた時にでも。
そう、あの憎いアイツにかてた時にw


***

 ***



 アトルガン白門から移送の幻灯を使用して数時間。一行はゼオルム火山に到着していた。
移送の幻灯というのは皇国軍が所有している高速輸送施設のことである。どういう原理で動いているかはほとんどの者には知らされておらず、この施設で目的地を指定すると、蒼く発光する術式文様に触れることで一瞬で目的地へと到着することができる。
 
 もちろん、気軽に利用できるというわけではなく、傭兵契約を結んだ者や皇国軍から任務を依頼された冒険者などに特別に使用が許可されている。その他にアトルガン皇国に対する戦功を上げた者にはアトルガン戦績というポイントを使用して許可してもらえる。アトルガン皇国の庇護を受ける為には、冒険者としての肩書きだけでなく、実績を残さなければならないということだ。
 
 そういう意味では、アトルガン皇国で活動している冒険者達は中の国で活動している冒険者たちと比べて実働的であるといえる。

 剥き出しの岩盤に覆われた洞窟。その中に飲用にどうにか適した水を称える場所があった。持ち込んだ水や食料も当然それなりの量はあるものの、長期的な活動を行うとなった時には、こういう現地で補充できる場所が必要なのである。冒険中には何が起きるかわからないのだ。
 硬い岩盤にハンマーで杭を打ち込み、そこにロープを結わえつける。

「うん、こんなものでいいわねぇ。」

 そういうダイハードにヴァレリアはうなずいた。ロープに草布を巻きつけると、簡易的なハンモックが出来上がった。剥き出しの地面は火山の発する地熱で非常に熱く、そのまま寝転がるにはとても無理だったからだ。
後ろをみればバリズが背の低いコトカのために、ハンモックの乗り降りを簡単にするための板はしごを組んでいた。
 持ってきた道具や食料、医療品などをベース拠点となるこの洞窟に降ろす。冒険の途中で休息を取るためにも、こういったベースキャンプの設置は大切になる。何度も足を運んだフィールドではあるが、この場所は極めて安全な場所が少ないのだ。
 
 一行がせっせと拠点の構築に精を出している時、ヴァレリアはふと洞窟の外へ出た。
地殻変動を繰り返し、地面から岩石がせり出し、角ばった岩石で山が形作られている。山頂の影は遠く、うっすらと見える程度だ。その火口から刻々と噴出す噴煙がこちらまで流れてこようとしている。

 アトルガン皇国周辺の、水と緑に恵まれた土地とは正反対の厳しい環境だ。それでも、ワジャーム樹林の柔らかな姿が自然であるなら、この人を拒絶するかのような厳しい姿もまた自然であった。

「ヴァレリア、ご飯出来たよ~」

 火口の様子をみていたヴァレリアにエステルが声をかける。
フィールドについてすぐに討伐に出かけるわけではない。まずは拠点に不要な荷物を置き、武器や防具を改めて装備する。個人差はあるが、ジョニーたちの一行は冒険で動き回るためにまず腹ごしらえをするのだ。

「コトカ・・・私の、肉少ないんだけど。ちょっと頂戴よ」

「肉しか入ってないじゃない。だめ。あげない。」

 モーターワークスのこしらえた煮込み鍋をつつきながら、一同はつかの間の団欒を楽しむ。
食事当番は大体彼の役割である。彼の作る野戦食は、保存は効くが味がイマイチの素材たちをどのように使ったのか問い詰めたくなるほどに絶品だった。溶岩石を組んで作った小さな囲炉裏の上に、ほんのりと香ばしい匂いを放つ鍋がことことと音を立てて乗っている。ダイハードが体に不釣合いな小さいフリルのエプロンをつけて皿に盛り付けていた。

「これ、陸ガニの肉だよね。なんでこんなにコクがでるの?」

コトカがジョニーに取られまいと自分の皿を隠しながら聞いた。モーターワークスは「長年の経験だよ」とだけ答えて、また薄く微笑んだ。こんなに秘密主義だとは知らなかったとヴァレリアは小さくうなって、しかしどうすることも出来ずあきらめた。そんなことより、ジョニーが食い散らかす前に肉を確保しなくては。

「料理は愛よぉ。愛。」

にこにこと微笑みながらダイハードが言った。「愛」という単語が特に気に入ってるらしい。彼はその単語にだけ強いアクセントをつけていた。

「いつか必ず教えてもらうんだから。」

「そのうちな。そのうち・・・そう、気が向いたときにでも。」

 強い意志をこめてコトカがそういうと、モーターワークスはまるで答える気が無いような返事を返す。
気がつくと、もう鍋の中身は綺麗に無くなっていた。

 食器をそそくさと片付け始めたダイハードと入れ替わるように、エステルが水を配り始める。一息であおる者、ちびちび食後の余韻を楽しみながら飲む者、それぞれのペースに合わせて彼女は水筒をもって動き回った。
ダイハードとエステルが食事の片付けを終えたのを確認して、モーターワークスが口を開く。

「さて、それじゃあ一働きいくとしますか。」

モーターワークスの掛け声に、一同は頷いた。
そうして、今回の冒険が幕を開ける。


***

 サーラメーヤがいるらしい場所については腹ごしらえの最中に目星をつけていた。
火山の比較的起伏の穏やかな場所を通り、海へと接している広い岬と、拠点から火山内に入り、トロール達の目を掻い潜った先にある広場の二つ。
ケルベロス族という巨大なモンスターが徘徊していそうな場所といえばこの二つしかない。バリズとモーターワークスの熟練冒険者の先導で一行はゼオルム火山の捜索を開始した。

 やがて海へと降りる道に大きく口を開けた横穴が現れた。入り口に立っただけで、奥から熱せられた空気が漏れ出しているのがわかる。拠点を出発する時に保冷処置はすでに施してある。それでもこの奥の暑さは過酷であった。

 穴の奥を指差し、「入るの?」とやたら嫌そうな顔をするヴァレリアにバリズはにっこり微笑んで頷く。この笑顔の意味はとっとと入れということだ。ヴァレリアはしぶしぶ穴の中へ歩を進めた。
続いてバリズ、モーターワークスが穴に入っていく。一番後ろをダイハードが歩き、ジョニーとコトカはエステルに先導されて続いた。穴の中にはいった途端に強烈な熱波で空気がうねるのを感じる。
日の差さぬ密閉された空間だ。入ってすぐ、驚くほど大きな空間が広がっている。天井はダイハードに肩車されたエステルが槍を振り上げても届かなさそうなくらい高い。
 
 高さだけではない。大型の巨獣が縦横無尽に走り回れるだけの広大な洞窟だった。地図を見ただけではこんな洞窟があることなどわからない。ヴァレリアは改めて、バリズやモーターワークスの見識の高さに驚愕した。漆黒の闇を想像していたが、洞窟の中は十分な視界と光源が確保されていた。

 その理由とこのむせるような暑さの原因はひとつだった。
ボゴン、ボコンと音を立てて爆ぜる。紅く輝きながらこの洞窟の中を流れる川がある。それはこのゼオルム火山の地下から溢れ出す、溶岩の川だ。その溶岩が発する光が、この洞窟の中を照らし出していた。

 ボゴン、ボゴン、と溶岩の中からガスが出る。そのたびに硫黄の強烈な匂いがあたりに撒き散らされた。溶岩の川の流れが洞窟内の空気を熱する。溶岩から遠い場所と近い場所とで複雑な温度差が生まれ、ゆらゆらと空気が揺れていた。
 
 氷のクリスタルを破砕した物を下衣に染み込ませているから耐えられるものの、額にはすでに汗が浮き一筋、頬を伝い落ちた。特に鋼鉄の板金板をふんだんに用いた鎧を着込んでいるヴァレリアとダイハードの二人は明らかに汗だくになっている。

「長くいたら脱水症状になりそうだ・・・」

ヴァレリアがそう感想を漏らすと、パーティの一番後ろにいたダイハードも同感だと体をくねらせた。

「早く、いきましょう。ジョニーさんがスマートになってしまうわ。ここに奴がいるなら外におびき出さないと生き埋めにされてしまうかも。」

「ちょっと。待って、エステル。私は夜目が効くから。」

 そう言いながら進みかけたエステルを制止し、ヴァレリアは注意を促しながら洞窟の奥を指差す。ミスラ族のヴァレリアはその目を鋭く細らせた。ネコ科の動物のようにしなやかに静かに奥へと一人進んでいく。
外とは違い、煮え立つ溶岩のおかげで最低限度の視界は確保できてはいるものの、その明かりは他の人間達には充分ではない。遠くへ行けば途端に見えづらくなる。腰の片手剣の柄に手を置き、ヴァレリアは奥へと視線を走らせた。

 洞窟の端のほうにクロウラーの変種、エルカの群れがたむろしていた。
ゼオルム火山でよく見かけるヴァーミン族だ。巨大な芋虫のようなシルエットに生理的嫌悪感を催す触覚が4本。成長体が確認されていない、永久幼虫のモンスターだ。赤黒い体色が見事に場に同化している。

「いち・・・にの・・・さん・・・し・・・5匹か・・・。ちょっと厄介ねぇ。」

 ヴァレリアは踵を返すと仲間の下へと戻った。エルカ程度ではもちろん脅威を感じない。ただ、このさきの区域にサーラメーヤがいるかもしれない。こうしている間にも移動されてしまっては困る。
その為には些細な相手であろうと、立ち止まっている時間が惜しかった。

 討伐の現場では、標的となる大型モンスター自体はもちろん、こういった小型モンスターがどれだけうろついているかでも難易度が変わる。大型モンスターと戦っている最中に周りを動きまわられたり、魔法使い達にちょっかいを出されれば集中が保てないからだ。

「スニークをかけていけば大丈夫だろう。見つからないうちにやりすごそう。」

 極めて音を立てず、軽やかに滑り込んできたヴァレリアが指を口にあてて、その後に手を開いて指を5本立ててみせる。それだけで敵の数と、どうすれば感知されるかを悟ったモーターワークスが提案した。一行は頷きあうと再び足を速め、灼熱の巨大ホールを駆け抜けた。

***

 それは紅い光に照らされ、ゆらめいていた。
巨大ホールを抜けた溶岩石で敷き詰められた広場。その中央で、地面を揺らせるほどに巨大な何かが佇んでいる。揺れている様に見えたのは、熱気で空気自体がゆらめいていたのと、それ自体も小さく呻りながら動いていたからだ。

 3本の首をもった巨大な犬歯族。
同じ犬歯族であるサーベルタイガーが人の背丈と同じ程度の大きさであるのに比べ、それは長さで四倍、高さでは七倍にも及ぶ巨体を誇るモンスターだった。個体差はあるだろうが、それは人の人知を超える大きさである。強靭な毛皮に包まれた体、凶悪なまでに鋭い爪と隆々とした筋肉が脈打つ腕、そして種を表す名の通り地獄の門を司る魔犬のごとき獰猛な牙。特に特徴的なのはそれぞれが別々に動く巨大な首。それが三本である。
 
 冒険者達が用いる剣や斧は人間達が精魂こめて鍛えたものだ。それでなくても、魔法や古の技術で不思議な力を宿している武器も多い。しかしいくらモンスターの体が生み出す力が加わったとはいえ、眼前の生物は生まれ持ったままの姿で、何の手も加えず存在している。自然とは恐ろしいものだと思わずにはいられなかった。

 その名はケルベロス。そして一行が目の前にしている個体はサーラメーヤと呼ばれていた。

「大きい・・・。大きすぎる・・・。」

 サーラメーヤは広い溶岩石の広場の奥にいる。洞窟からの出口から気づかれないようにその様を伺いながらバリズが思わず呟いていた。エステルの腕をしっかりと握り締めながらコトカが小さく震えている。自分からみても巨大な相手である、元々小柄なタルタル族のコトカには山のように見えているのだろう。エステルはコトカの肩に手を置いた。

 まるで冷えて固まった溶岩のように黒いサーラメーヤの体。それの硬度を想像するだけで陰鬱な気分になる。モーターワークスが腰の両手刀を握り締めた。その手にはじんわりと汗が滲んでいた。

「大丈夫、姫がたたき割ってあげるわぁ。」

 モーターワークスの顔の向きから何を見ているのか悟ったのだろう、ダイハードがこともなげに言ってのけた。

「その点に関しては問題は無い。俺の刀で斬れないものはジョニーの食費の領収書くらいだ。それよりも、あの巨体からどんな攻撃をしてくるかなんだが・・・」

 ダイハードの言葉に涼しげに返しながら、モーターワークスはサーラメーヤを凝視する。
その体は見るからに逞しい。ここで生息しているなら燃え盛る溶岩の中でさえ動き回るのだろう。鞭のようにしなる尻尾は振り回すだけで人間などまとめてなぎ払う。時折、口のまわりにちらちらと炎をまとわせているあたり、あの巨大な口からは高熱のブレスくらい吐いてもおかしくはない。あの巨体だ、その存在が人間にとっては恐ろしい威力を持っているのは明白だった。

 漆黒のその姿は、驚くほどにゼオルム火山に馴染んでいる。ケルベロス族を知らないものが見たら、溶岩が形を持って歩き出したと勘違いするのではないだろうか。

 今はまだ一行の姿には気づかず、爪で地面をほじって匂いをかいだり、首同士をこすりあわせたりしている。3つの首はそれぞれ意識しあっているのだろうか。地面をほじっていた首が何かを見つけたのだろう、それにあわせて残り二つの首がその場所に顔を近づけた。

 いずれにしても、何気なく掘っているようでいてその力は凄まじかった。地面は溶岩が固まってできたものだ。人が耕す畑などとは比べ物にならない。その深さもダイハードが腰までもぐりこめそうな深さだ。

 これまで討伐してきたモンスターたちも強かったが、この相手はそれ以上の力を持っている。今からあれを相手に立ち回るのだと思うと、戦慄とともに身が引き締まる思いがする。

「こちらに気づいてないね。今のうちに呪歌をかけるよ。」

詩に込められた不思議な力を奏でようとジョニーが胸に手をあてた。楽器も無しに、彼女が歌い始めるとほのかな光が一行を包み始める。
エステルの傍で震えていたコトカも目を閉じ、何事かをつぶやき、精神を集中した。

「ヘイスト!」

一行が振り向くと、コトカの小さな体から魔法の粒子がほとばしる。それらはたちまちのうちにヴァレリア、モーターワークス、エステル、ダイハードを包み、輝くような光を放った。その光が消える頃、最後の歌詞を歌い終えたジョニーの歌に魔法が宿り、一行の心に勇気の炎を灯した。

「さぁ、斬り込もう。俺が援護してやる。」

言うが早いか、ブリザド犬留咯Г鬚呂犬瓩織丱螢困杖を振りかざした。
だったらまかせたよ、と言うように、「フ」と笑いながらモーターワークスが愛刀鬼丸を抜いた。蒼い刀身が紅い灼熱の揺らめきを鈍く照り返す。

「まずは様子見よぉ、いきなり深入りしたら駄目だからねぇ。」

巨大な大斧、エルキングケーテンを構えたダイハードの指示にエステルとヴァレリアは大きく頷いた。
この手の大型モンスターは初めてではない。ただ今回はケルベロス族だ。他の大型モンスターとは強さが一線を画している。動きも性質も、何もかもが初めてだ。

 どんな相手も、初めての相手は緊張する。だがヴァレリアはそれと同時に、楽しみもある。それはパーティを組んでいる仲間達の手並みだ。いつもこの仲間たちは持ち前の深い知識と素早い機転で、ヴァレリアには思いもつかないような方策をとって討伐を進め、モンスターを追い詰めていく。
軍人であった彼女にはそれが常に新鮮でいて、刺激的だった。

「わかってる。姫こそ、服の乱れに気を取られて噛み付かれないでよ!」

「まっ、ひどいわぁ。姫、傷ついちゃう。」

「二人とも、油断したら駄目だって。アンゴン、行くよ!」

 短く言葉を交わし、ダイハードとヴァレリアは気配を殺して走り始めた。足元は溶岩が固まって出来たのだろう土壌で、足場はしっかりしている。しかも、広い。
ここならば暑ささえ気にしなければ一行の力が充分発揮できる。仕掛けるにも退くにも、行動の幅が広がるだろう。

 見る見るサーラメーヤに近づいていく。息が切れるほどに全力疾走しているのだ、隣のダイハードも普段のおっとりした雰囲気は鳴りを潜め、口をしっかりと結び獰猛な戦士の目になっている。そしてヴァレリアたちの頭上を投げ槍が風を鋭く切り裂きながら飛翔していった。

「ブリザドの着弾・・・・今っ!」 

 視線で合図をすると、ヴァレリア達の隣を目にも留まらぬ俊足でモーターワークスが駆けていった。抜き放った鬼丸を腰溜めに構えて。

エステルのアンゴンが揺らめく火山の空気を突き抜け、弧を描いてサーラメーヤの首の付け根に突き刺さる。途端に強烈な冷気がアンゴンの刺さった箇所から吹きすさんだ。みるみる大気が凍りつき、キラキラと輝いて消えた。

グルォォォォオオオ!!

 両方別々に動く首が耳をつんざくような叫び声をあげて、あたりを睨み付ける。
その巨体からは想像もつかないような速さで跳躍し、空中で回転してモーターワークスの正面に向き直った。

前足、首、顎と、またたくまに3連斬りを叩き込んで、モーターワークスは横っ飛びに飛んで仲間たちに向けて腹の底から叫んだ。

「行くぞっ、野郎ども! ロックンッ」

「「「ローーール!!!」」」

 ヴァレリアは腰のジュワユースを勢いよく抜き放つ。モーターワークスの雄たけびに自分も合わせて叫んだ。それに呼応しながら、ダイハードとエステルも動き出している。ダイハードは正面から怯みもせずに大斧を叩きつけ、エステルは高く飛んだ。睨み付けるサーラメーヤの首のひとつ目掛けて愛槍サラソクレットを突き立てる。

 勇ましいその雄たけびに、ジョニーは少しだけ微笑んで、竪琴を爪弾いた。

仲間達が少しでも勇敢でいられるように。
仲間達が少しでも奮い立つように。




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